買ってしまいました! IBM Think Pad i series 1124 2609-93J.購入に至るまでの過程を,コラム風に綴ってみます.
基本的にこの節は与太話でして,長い割には内容が薄いです.お急ぎの方は読み飛ばしてください.
愛しのMebius PC-PJ1-M3 を使い始めて早2年,普段はデスクトップPCの代替として使用し,プレゼンや旅行などにも持ち出しました. ハードディスクを20GBのものへ換装し,延命策も施しました.この2年間は本当にお世話になりっぱなしで,機械的にもまだまだ絶好調です.
しかし,正直なところ,細部に様々なガタが散見されるようになってきており,CPUパワー的にもう少しだけ余裕があるとなぁという状況も出てきました.大容量ハードディスクに標準対応しておらず,Disk Manager なるソフトを用いてだましだまし使っているのも,トラブルの際にはネックとなることでしょう.
私のPCへの依存度は相当に高く,これがないと仕事はおろか生活にも支障を来しますので,B5サブノートが一時的にでも自分の手元にないというのは困りものです.これから社会に出て働きますし,時間がある今のうちに予備のPCを準備しておくというのは正しい選択です.この2年間のアルバイトでMebiusをお供に連れてプログラマやネットワークアドミニストレータとして稼いだ金額は,ノートPC数台分ですので,もう1台購入するのは自分の能力向上に対する正しい投資でしょう.
というわけで,冗長系としてもう1台購入することにしました.
さーて,どれにしようかなー....と,大きな買い物時の最も楽しいひとときが購入対象の選定ですが,条件としては,
高信頼性は重要なことで,充実した保証,アフターケアも含みます.これはIBMが抜きんでていると言って良いでしょう.
B5サイズにこだわるのは,このサイズを覚えるとこれより大きいものは使えなくなります(これホント).A4なんて私に言わせると論外です.巨大すぎます.
本体に外部出力端子を標準装備していることは,実用上重要です.たまに外部CRT出力端子を標準装備していない機械がありますが,そんな製品は論外でしょう.設計者のセンスを疑います.
大容量ハードディスクも,一度味を覚えるとやめられません.20GB程度あると,本当に余裕を持って自由に使い倒すことができます.メインメモリ128MBは言うまでもないですね.
Windows 2000 Pro 正式対応も,私にとっては重要なことです.こちらにもあるとおり,Mebius PC-PJ1-M3でも,基本的にWindows 2000を動かせるのですが,内蔵モデム用のドライバがなく,それを使いたければWindows 98 で使用するしかありませんでした.これまでは基本的に大学の研究室にて専用線環境で使用していましたから,それでも何ら支障はなかったのですが,これから先はダイアルアップ接続がしばらく基本になりそうですので,できればWindows 2000で内蔵モデムが使えると保証してあるものが嬉しいですね.
総支出額25万円以下,というコスト的制約条件は,誰にでもあることだと思います.本体が30万円のものも買えなくはないでしょうが,値段差の割には得られるメリットは少なく,できれば本体は20万円以下で抑えて,周辺機器や小物を差額で揃え,さらに残ったお金でうまいもんでも食った方がマシです.私が買ったときは,とにかくLAOXが安かったです(後述).
現物を確認して即日購入可能なものでないと私は買う気がしません.これは性格でしょう.欲しいと思ったときに買ってしまわないといつまでも買えないのが最近のパソコンです.
そして最後の項目「CD-ROMドライブ標準装備」というのは,これが私の正直な思惑です(自爆).このサイトの管理者の発言としては極めて不謹慎なのかもしれませんが, CD-ROMドライブはあるに越したことはないです.DOSネットワークインストールは極めて面倒難解不確実でしょう? ですから,実は今回最初に吟味したのは,B5サイズのCD-ROMドライブ内蔵マシンでした......
このような条件を満たすものはいくつかあったんですね.特にカタログスペック上で最も魅力的だったのは, TOSHIBA DynaBook SS DS50C/1CCR モデルでした.これはバランスが絶妙なマシンです.上の項目に一致する条件が多いですし,東芝製というのも魅力的(笑).ただ,ハードディスクが12GBとであること,実売価格が購入当日23万円以上だったこと,現物を見ると意外と大きいということで,躊躇してしまいました.
いろいろと迷ったのですが,そんな中で圧倒的な輝きを持って視界に飛び込んできたのが IBM Think Pad i series 1124 2609-93Jでした.こりゃ凄い.メモリは64MBなものの,それは昨今のメモリ価格下落で128MBを1枚増設すれば克服です.各種端子は標準装備しまくってあり,ハードディスクは20GB.スピードステップ対応のPentium III 500 MHzを搭載してあって,バッテリ運転時間も長そうです.そして,何と言っても信じられないくらいにコンパクト です.実際に店頭で触ってみたのですが,最も懸念していた画面の小ささが,使ってみると全く気になりませんでした.キーボードのできも上々.ただ,バッテリーを装着すると厚みが45mmというのはひっかかりましたが,メリットが勝ります.
Think Pad の売りである堅牢さは健在のようで,さらに気に入ったことに,これまでとボディの質感が異なります.
なんか,Think Pad のこれまでのボディ(見た感じ)って,黒い強化プラスチックの鏡面仕上げで, 非常に安っぽくてオモチャみたいで私は好きになれなかったんですね.趣味の問題ですが.
ところが IBM Think Pad i series 1124 2609-93Jは,黒は黒でも鏡面仕上げではなくて, ザラ目のつや消し仕上げになっており,質感に高級志向が漂っています.
あっという間にトリコになってしまった私は,即日購入に踏み切りました.このできの良さと安さからして,大ヒットマシーンになるのではないかと思っております.
ところでこの
IBM Think Pad i series 1124 2609-93Jには,CD-ROMドライブが付属していません
(爆).Mebius
PC-PJ1-M3 と同様,外付けのフロッピーディスクドライブが付属しています.まぁ,このサイトの管理者として,CD-ROMドライブが付属しているサブノートを買うなんてのは言語道断,論外,外道,非人,万死に値する大罪ですから,CD-ROMドライブなしを選択するのは必然なのです(さっきというてることがちゃうやんけー!).結局私のセンスで行くとこうなっちゃうんですよね.CD-ROMがないマシンには,極めて魅力的なものが多いような気がしてなりません.
さて,実際に秋葉で購入するときの常套手段は,LAOXとか T-ZONEで現物を見定めて,在庫のある秋葉最安値店(店頭展示なんてせず箱積みしてあるだけの店)で買うのが基本ですが.....って,こんなことを書いて良いのかどうかわかりませんが,ちょっとマニアでローコスト指向の人はみんなやっておられると思いますので敢えて書いてしまいましたが,いろいろ調査した結果,最初に現物を見定めたLAOXが総合的に最安値を付けていることが発覚しました(驚愕).
以下しばらく税抜きでお話ししますが,2000/2/23の時点で,LAOXでは198,000円を付けていました.しかもそれには64MBの増設メモリ込みです.増設メモリは128MBにするつもりでしたから,6,000円プラスの204,000円です.さらにですね,この時期はパソコン本体やプリンタなどを買った人には,もれなく2万円ごとに1,000円の金券(事実上のキャッシュバック)がありまして, 事実上128MBの増設メモリ付きで195,000円です(!).
それを確認していろいろと探し回ったのですが,本体のみの最安値が188,000円程度でした.
これをどう見るかですが,私の場合は,専用のキャリーバッグ,外部マウス,LANカードを購入する予定でしたから,LAOXでしか使えない金券もLAOXで使ってそれらを買えば良いのです.さらに,LAOXは秋葉の小売業者の中では最大手で,保証も安心です.実際,私がMebiusを購入した最安値店は,現在はもう姿を消しています (^^;.手元の現金放出を最小限にするという観点だとまた別のやり方があったのでしょうが,私のような計画的な買い物の場合は,LAOXでの購入がベストだと判断しました.
結局,LANカードはDOSでの使用が明確に謳われているものをということで,T-ZONEへと足を運んで購入しました.最終的には,
ここで贅沢品としか思えないのがMicrosoft IntelliMouse Optical.これ,欲しかったんですよ.マウスにしては結構値が張るのですが,LAOXの金券は使ってしまわないと損ということで,思い切って買ってみました.買って大成功です.マジで.素晴らしいですよこれは.ボールなしで場所も選びませんから,どこでも快適に使えます.掃除も不要です.これは多少高くても使う価値があると思います.お勧めです.マイクロソフトって,ソフトよりもこういう小物系を作らせるとうまいですよね (^^;.インテリマウスは非常に操作性がよくてセンスがあります.Windows Me や 2000でなら,特にドライバをインストールしなくても大丈夫です.さらにはUSBですから抜き差し自由です.マウス本体が多少大きめなのは気になりますが,私は自分の部屋で使うケースが多いですから気になりません.絶賛しておきます.
LANカードPlanex Communications FNW-3600-Tは,砂泊さんの前例 があったこと,DOS対応がメーカーにより謳われていること(箱に記してある),安価なことから選択しました.最近では3603-Tとかいうのが出ているみたいですが,その箱にはDOS対応が記されておらず,また値段も800円ほど高価でしたので3600-Tを選択しました.3603-Tの方がカードバス対応なんでしたっけ? カードバスだとDOSで使うのが大変だったような気が...... よーしらんですけど.
今回は極めて計画的な買い物だったため,支出削減,買い物に要した時間の節約,最終的な購入品のバランスの良さなどなど,嬉しい楽しい成功した買い物となりました.
さて,新しいマシンを入手したなら自分用にカスタマイズしなければなりません.....なんて決まりはないですけど,基本的にDOS系のWindowsを使う気は微塵もありませんから,Windows2000とのデュアルブートへ移行します.Windows Me なんて,DOSのバージョンいくつに当たるんでしょうか? Windows2000は本当にお勧めです.絶賛しておきます.これを使うとDOS系のWindowsには戻れません(断言).
購入した状態では,Windows Me がインストールされており,20GBのハードディスクがFAT32フォーマットでひとつのプライマリパーティションとして使われています.いわゆる,論外な状態です (^^;.どうしてこんなことをして出荷するのでしょうか.少しでもユーザーのことを考えるのであれば,せめてふたつくらいにパーティションを分けるのではないでしょうか.CD-ROMドライブを買わせるための策略としか思えません(怒).
完全に余談ですが,あんなに使いもしないソフトやマニュアルを大量に添付するのもどうかと思います.それらは全部いらないですから2万円くらい安くしてくれというのが,一定レベル以上のユーザーの正直な気持ちではないでしょうか.梱包用のビニールや段ボールも不要.コマーシャリズムの弊害でしょう.環境問題に全社的に取り組んでいると言いながら浪費促進,人の世の欺瞞を象徴的に観察できることのひとつです.資本主義と環境保全なんて本質的に相容れないのにね(苦笑).バランスを取れるような構成要素でもありませんし.
おっと,余談が過ぎました.
さらには,不要なソフトやドライバが既にインストールされており,気持ち悪いことこの上なしの状態です.
賢明なこのサイトの常連さんなら,ここで「お馴染みのDOSでLAN接続か?」と来るでしょう? はっはっは,一度はそうしてみました (^^;.砂泊さんの前例 を参考に試してみたのですが,PCMCIAのイネーブラも,Thinpadpに付属のカードサービスもうまく動きませんでした.これは真剣にやらんとあかんなぁとも思いましたが,そこまでやる価値が今回は感じられなかったんですね.時間があるときにでもやってみましょう.たぶんIRQ周りをいじれば動くと思います....
今回,私が目的としているのは,Windows Me と 2000 とのデュアルブート環境です.DOS系のWindowsもいざというときどうしても必要になるんですよね.古いソフトがどうしても必要になるときがあります.というわけで,一応DOS系Windowsも入れておきましょう.Mebiusの時のように,Linuxも入れようかと思ったのですが,最近は普段Linuxをあまり使わない上に,専用のパーティションを切るとLinuxのパーティションが完全に遊んでしまってもったいないのです.というわけで今考えているのは,VMware for Windows NT and Windows 2000を用いて,Windows 2000 上でLinuxを動かして遊ぼうということです(後節参照).従って現時点でLinuxについてはとりあえず考える必要がありません.まぁ,ネイティブパーティション上で稼働するLinuxが必要ならMebiusを駆り出せば解決しますし.
というわけでここは楽していきましょう.DOSでLAN接続が,Windows系OSのネットワークインストールの唯一の方法ではありません.というわけでFIPSです.DOSでLAN接続してOSをクリーンインストールするというのは,やり方としては比較的面倒な部類です.そこまで面倒なことをしなくても,とりあえずOSをネットワークインストールする方法はいくつかあります.FIPSを使って比較的楽をできる方法を具体的に紹介しておくことも,このサイトに掲げる記事としては有効かと思いまして筆を執った次第です.DOSでLAN接続よりもさらに程度が低くて小賢しい内容になる予定です(苦笑).
FIPSって御存知ですか? Linuxを触ったことがある人にはお馴染みのツールだと思います.とりあえず以下のサイトを参考に挙げておきます.私が説明するよりも詳しくて正確でしょう.
簡単に解説していきますと,このツールは,WindowsマシンにLinuxを共存させたいという欲求が発祥です.このツールを用いなくともデュアルブートの構築は可能なのですが,その際はフォーマットしなければなりません.つまり,既に構築されていたWindows環境をきれいに破壊して(?),またゼロから再構築しなければならいません.ところが,このFIPSをうまく用いるとWindows環境をそのままの状態にして空きパーティションを作り出すことができてしまい,Windows環境をそのままにLinuxとのデュアルブートを可能にしてしまいます.
上の赤字の部分がキモなのですが,このツールは特にLinuxの専用ツールではないのでして,あくまで「FAT16,32でフォーマットされたプライマリパーティションのサイズを変更してくれる,DOS上で動く便利なツール」と捉えると,応用範囲が広がります.
このツールを使うと素晴らしい利点があるんですね.というのは,Windows上だと簡単にネットワークカードを認識してくれるでしょう.だってカードがそうできてるんですから(笑).起動してカードを差せば何の苦労もなく使えるようになってしまいます.
というわけで,FIPSを使ってパーティションを切り直し,拡張パーティションを新たに作ってやってそちらにWindows2000をインストールしてやれば良いのです.これは楽勝ですよ (^o^).ちょっとわかってる人ならみんなやってそうな内容ではあります.
IBM Think Pad i series 1124 2609-93Jを購入した状態では,20GBのハードディスクがひとつのパーティションとしてFAT32でフォーマットされていました.こういう状況こそFIPSでしょう.
こういう買ったばかりの状態のハードディスクは,ハードディスクの前の方に(シリンダ数の小さい方から順番に)記録データが存在していますから,簡単にFIPSが適用できます.しばらく使い込んだ後だと,Windows上からは動かせないファイルがディスク上に散在してしまい,思ったようにいかないことがあります.システムファイル関連は基本的に動かせません.スワップファイルに関しては,一旦スワップをオフにしてやれば対処できると思います.
とにかく,一応念のためにデフラグをかけておいてください.
FIPSは危険というイメージがありますし,確かにやっていること自体は危険なのでしょうが,ソフトはフェイルセーフ思想に基づいて構築されているようでかなり安全のようです.FIPSを起動して処理を施す段階で,まずシステムファイルなどが散在していないかチェックし,様々なデータも含めて削れるところまでのシリンダ数(容量)を計算して表示してくれます.システム破壊につながるような危険要素を検知した場合には,処理を停止するようです.
ではFIPSを準備しましょう.FIPSはLinuxのインストールキットに必ず付属してきますが,Windowsオンリーな方はJF FIPS 2.0などを参考にこんなところからFIPSのみダウンロードしてください.Archieなんかで探せばどこにでもあると思います.
ダウンロードできましたら,解凍してフロッピーに放り込んでおくのが良いでしょう.
具体的に,私がどのようにパーティションを切ったかと申しますと,現在走っているWindows2000のディスク管理ツールの画像をそのまま提示すれば,
こんな感じです.これは最終結果でして,FIPSで切った段階では最左端のパーティションのみです.購入直後の状態ではこの最左端のパーティションがドライブ全体を占有していたわけです.それをFIPSを用いてパーティションを縮めました.
Windows Me は,Windows 98 までにあった「DOSモードで再起動」という便利なモードがなくなりました.DOSを包み隠してそんなに嬉しいのでしょうか.
というわけで,Thinkpadに付属していた起動ディスクを用いてDOSモードで起動しました.専用のディスクを作る必要なんてありません.とにかくDOSで起動できればいいのです.FIPSはシングルタスクのDOSモードであれば動いてくれます.
起動したなら,先ほど作成したFIPSディスクをドライブへ放り込み,「fips」と打ってリターンです.これで実行されます.
実際の作業は,JF
FIPS 2.0を読むだけで大丈夫です.読まなくても大丈夫です(マジで).表示される指示に従っていけば,まずまちがいありません.FIPSにはテストモードがあります.「-t」オプションを付けて実行すると,実際のパーティション変更処理は行わずに同じステップを試験することができます.一度はこれを使ってやっておきましょう.以下に,上のパーティションを切った状態で,Windows
Me のコマンドプロンプトから「fips -t」を実行した結果をコピーしておきます.
Fipsのあるディレクトリで
実行します. 何かキーを押しましょう.
ここは,Windows Me 上の
分割したいパーティションを
バックアップコピーを作るか
これは,選択したパーティ
「Enter start cylinder
カーソルキーの左右で,
ここまで来ると,後は
しばらくすると完了します. |
C:\FIPS>fips -t
FIPS version 2.0, Copyright (C) 1993/94 Arno Schaefer
DO NOT use FIPS in a multitasking environment like Windows, OS/2,
Desqview,
If you use OS/2 or a disk compressor, read the relevant sections in FIPS.DOC. FIPS comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY, see file COPYING for details
Press any Key
WARNING: FIPS has detected that it is running under MS-Windows version
4.90
Do you want to proceed (y/n)? y
Partition table: |
| Start |
| End
| Start |Number of|
Checking root sector ... OK Which Partition do you want to split (1/2)?
1
Boot sector: Bytes per sector: 512
Checking boot sector ... OK
Do you want to make a backup copy of your
root and boot sector before
Enter start cylinder for new partition (147 - 180): Use the cursor keys to choose the cylinder, <enter> to continue Old partition Cylinder
New Partition
First Cluster: 73201
Testing if empty ... OK New partition table: |
| Start |
| End
| Start |Number of|
3 | no | 0
147 1| 0Ch| 254 180
63| 2361555| 546210| 266
Checking root sector ... OK Do you want to continue or reedit the partition table (c/r)? c |
こんなことを「-t」オプションなしでやってやると,縮まったプライマリパーティションと,現時点では使えない新しいパーティションができているはずです.
新しいパーティションを作成します.FDISKを用いて,私はここで一旦新しいパーティションを削除し,拡張パーティションを作成しました.もう一度表示しておきますが,以下のような感じです.残りの容量を全部拡張パーティションにしました(これが簡単).
論理ドライブまでここで作ってしまうのが良いでしょう.
ここまでできたら,ブートフロッピーを抜いて,Windows Me で起動します.作成した論理ドライブたちを,とりあえずFAT32でフォーマットしました.上の絵で「MISC」と書いてあるボリューム(パーティション)に,ネットワーク経由でWindows2000のCDをそのままコピーしてやって,そこからsetup.exeを実行してインストールしてやりました.
上の絵にあるとおり,WIN2000のボリュームにNTFSフォーマットでインストールしています.
インストールが完了すればこっちのものです.後は各種ドライバをインストールしてやれば完了です.IBM Think Pad i series 1124 2609-93Jに関しては,標準添付のCDにWindows2000用のドライバが同梱されており,その使い方が丁寧にもマニュアルに記されていました.やっぱり付属品は便利ですね(さっきというてることがちゃうやんけー!).
ここまでで,FIPSを用いたWindows Me/2000 のデュアルブートは完成です.
ねっ! DOSでLAN接続に比べると,
とんでもなく簡単だったでしょ!?
やっぱりLinux環境も欲しいんですね.豊富で高性能な無料のテキスト処理ツール群が魅力的.よくあんな凄いものを無料で配布しますよね.対価を支払ってでも絶対買うと断言できるツールが目白押し.製作者の方々には感謝感謝です.
今回は,勉強と遊びを兼ねて,VMware for Windows NT and Windows 2000を使ってLinux環境を構築したいと思います.
最初に感想を記しておきますが,VMwareは感動的なソフトウェアです.現時点では試用版を使っておりますが,こんなに素晴らしいソフトなら多少高くても購入の価値はあるでしょう.Windows2000上で走るVMwareのバーチャルマシンの中で,完璧に再現されているLaser5 Linux 6.4 フリー版環境のスクリーンショットを用意しました.クリックすると,1024x768の画像が表示されます.
WindowsとLinuxでのコピー&ペーストも可能でして,マウスカーソルも両環境を自由に行き来できます.これはまさに革命的と言って良いでしょう.リブートしてOSを切り替えるという一見高度な使い方が,面倒で非効率なだけの愚行に思えてきます.
さて,Windows2000の環境ができあがっていることを前提に話を進めます.
前置きですが,今回は迅速に環境を構築することが目的でしたので,自分にとって最も効率の良い手段を選んでおります.従って,汎用性に欠けている部分もあるかと思いますが,ご了承下さい(特にFTPインストールしているところ).参考にはなると思います.
IBM Think Pad i series 1124 2609-93JにはCD-ROMドライブはなく,フロッピーディスクドライブが付属しております.今回も,このフロッピードライブは生命線だったようです.
まずはVMwareのインストールです.このソフトは,現時点では多少の英語が読めないと躓きそうな予感がしますが,中学生英語に多少毛の生えた程度の実用英語で十分いけます.VMware自体のインストールについての情報はネット上に多く散在していますのでそちらを参考にしてください.私が直接参考にしたページは,
手順としては,
ただ,今回はCD-ROMドライブがありません.というわけで,どうしようかなぁと少しだけ考えたのです.一番簡単そうだと思ったのは,仮想CD-ROMドライブを作ることかなぁと考えました.しかし,オカネがかかるようですし,この仮想CD-ROMドライブというものがどの階層でOSをダマしているのか私にはわかりません.つまり,Windows2000を浅いレベルでダマしていると,VMwareをだませない(つまりCD-ROMドライブが存在すると思わせることができない)可能性もあります.
一応,ローカルハードディスクにLaser5 Linux 6.4 フリー版をダウンロードはしていたのです.VMwareからホストOSのFATパーティションくらい読めないかなーという期待を持っていたのですが,現時点ではその方法がわかりませんでした.完全に独立しているようです.
VMwareのことですから,恐らくバーチャルディスクだけでなく物理ディスク(実際のハードディスク)を直接マウントすることもできると思ってます.まだまだ勉強が足りていない段階ですから,安全な方法で行きました.
ホストOSであるWindows2000ProにFTPサーバを建てるのは面倒そうだったので,結局,LASER5のFTPサーバ(実はそのミラーIIJ)から直接インストールすることにしました.ノーマルのフロッピーブートディスクでは,私の環境だとNFS,FTP,HTTPインストールが可能になっていました.現在は高速専用船が使用できる環境ですので,こういう方法も簡単にできてしまいます.現時点でこれをダイアルアップ接続でやろうとすると,CD-ROMドライブを買った方が安いということになるでしょうが,もう少しで家庭からでも簡単にFTPインストールが可能になるのではないでしょうか.
FTPインストールは工夫すれば家庭でもできます.自前でFTPサーバを建ててやるまでのことです.Windows用FTPサーバ(リンク先は面白いです)もフリーであります.おまけにこういうのもあるらしいです.有料のものも当然あります.
ではLinuxのインストール,はまりはじまり〜! 次節へ続きます.
J:\images\makedisk\mkboot.bat
でリターンです.これでブートディスクの出来上がりです.
このディスクを放り込んで,システムをブートします.....って,PC本体をリセットするのではなくて,VMwareを「Power On」です.VMwareの抽象化度は凄まじいです.BIOSまで自前で持ってるんですから (^^;.
主要な画面のみをキャプチャ入りで解説していきます.クリックすればオリジナルサイズが表示されます.VMwareだとキャプチャが使えて楽に解説できますね (^o^;.詳しいインストール方法はネット上にも散在していますし,書籍もたくさん販売されていることでしょうからそちらを参考にしてください.
起動ディスクで起動すると,お馴染みの画面が登場します.難しいことは考えずにEnterキーで進みましょう.
キーボードタイプを選択します.jp106を選択するのはいいとして,jp106_Ctrl_CAPSというのがあります.これは恐らくCtrlとCAPSを入れ替えてくれるのでしょうが,私はWindows上で既に入れ替えています.私が使っているツールだと,Windows上で入れ替えているのがVMware内のLinux上でもそのまま有効だったことを明記しておきます.
キットをどこからインストールするか選択します.私はFTPを選択しました.NFSサーバをローカルに建てるのもいいかもしれませんね.
ネットワーク(TCP/IP)の設定です.私の環境だとDHCPでしたから楽勝です.私が使用しているPlanex Communications FNW-3600-TはPCMCIA型のLANカードですが,差してやるだけで勝手に認識してくれていたようで楽でした.
上でFTPインストールを選択しましたので,FTPサーバを指定します.画像ではLASER5のサーバを指定していますが,実際にはあまりにも遅いのでIIJにあるミラーサーバを指定しました.IIJは超高速です.さすがですね.
「インストールの種類」はお好みで.私はカスタムです.
今回はDISKBRUIDの方を使いました.こちらが簡単です.マニアックな方はFDISKをどうぞ.どちらにも長短あります.もともとVMWareの方でLinuxに1.5GB程を割り当てましたから,Linux native と swap で1.5GBになるように割り当てました.細かいパーティショニングは行わず,ルートに1.3GB,残り200MBをswapにしました.サーバ用途ではありませんからこれでいいでしょう.
LILOはMBRへインストールして問題ありません.楽ですねー! 完全に(?)1台の独立マシン扱いができますから,専用機っぽい設定が施せます.革命的.
マウスの選択ですが,私はMicrosoft IntelliMouse Opticalを使用していますので,USBの2ボタンを選びました.しかしこれだと後からXF86Configの修正が必要となりました./dev/mouseを/dev/psauxに書き直せばOKです.
さらにいくつか設定を済ませ,キットのインストールが完了した後,Xの設定に入ります.私はVMwareの下調べをあまりせずにとりあえずインストールを敢行したため,無駄な時間を費やしてしまいました.
結果から記しておきますと,キットに含まれるXサーバはインストールする必要がないようです.VMwareが用意している専用のサーバを使用しなければならないようです.私はグラフィックアクセラレータまで含めて完全にエミュレートしてくれるもんだと信じていたのですが,そこまでは無理のようです.やっぱりハードが絡むと難しいよねー.
しかし専用のXサーバとツールを用いると,普通のXサーバ以上の便利さを提供してくれるようです.
あと少しでLinuxバーチャルマシンが仕上がります.次節へ続きます.
Linuxをインストールし終えた後に,専用のツールを「その」Linux環境へインストールします.専用のXサーバや,ホストOS(ここではWindows2000)とのシームレスなマウスカーソル移動,コピー&ペーストを実現します.VMware恐るべし!
一応,マニュアルやREADMEなどにも書いてあるのですが,和訳したものをここに置いておきます.さらに注意点も書き添えます.
以下の操作に入る前に,ダウンロードしたVMwareツールをそのままフロッピーにコピーしておきます.
●いなだの意訳
VMwareの「Power On」ボタンを押して
インストールするために準備が必要です.
Choose Settings > VMware Tools Install...
もしVMwareツールのインストールを行いたく
Linuxを起動し,rootになって,先ほど作成
コピーしたtarファイルを解凍して
さて,ここでいなだからの注釈です.
これはスクリプトを読めば書いてありますが,
しかし私がインストールしたのはLASER5です.
./install.pl redhat と手動で指定してあげましょう.
startxなどでXを起動してみましょう.
Xターミナル(ktermなど)で,VMwareツールを
VMwareツールは,rootでも一般ユーザでも
これでシームレスなマウスカーソル移動などが
|
●ヘルプの原文
Power on the virtual machine.
Prepare your virtual machine to install the VMware
Choose Settings > VMware Tools Install...
If you decide not to proceed with the installation
As root, mount the VMware Tools floppy, copy the
Untar the VMware Tools tar file in /tmp, and install
Start X and your graphical environment if they are
In an X terminal, launch the VMware Tools background
The VMware Tools background application may be run
|
ここまで来れば,一通りの設定が完了です.
後はWindows2000とLinuxの共存環境を使い倒しましょう! デュアルブートではありません.共存ですよ共存.こんなにエキサイティングで便利な環境を実現してくれるVMwareには感謝ですねー!
かなり以前の話になってしまいますが,ご参考までに.
英語が少しできる方(英語の読み書きで意志疎通ができる方)は,本家サイトから直接購入することをお勧めします.1万円近く安いです.しかも私は当時学生でしたから,アカデミックプライス($99)で購入でき,12,000円でVMware Workstation (for Windows NT/2000) の正規版を購入できました.
アカデミックプライスで購入するためには,このページにもあるように,まずはsales@vmware.comにアカデミックプライスで購入したい旨を伝えなければなりません.私は図々しいですので,その旨をお伝えしました.
すると,「アカデミックプライスで購入するためには,メールアドレスのトップドメインが"edu"でなければならない」という返事が来ました.つまり,funya@hoge.edu のようなアドレスが必要ということです.アメリカでは「edu」ドメインが教育機関のドメインとなっており,このアドレスは教育機関に所属していることの証明となります.これをVMware社は利用しているわけです.
しかし日本だと「ac.jp」が大学のドメイン名であり,eduはありません.ここで引き下がったら悔しいですので,私は,「日本国内においては,"ac.jp"ドメインがアメリカの"edu"に相当する.」と説明し,自分のメールアドレスと共に,同じドメインを持つ大学や研究室のホームページ(英語版)を紹介して説得しました.すると理解していただき,$99という破格の値段で購入することができました.
クレジットカード番号をメールかFAXで送ってくれとありました.考えてみると,大学のような巨大な組織は基本的にインターネットのバックボーンに直接ぶら下がっており,VMware社のメールサーバに至るまでの経路で誰かが盗み読みするということは考えにくいと判断し,平気で送ってしまいました.メールサーバも,最近ではDNSが示すメールサーバへ直接配送するようになってますし,それほど神経質になる必要はないでしょう.
最近では番号が盗まれてもカード会社に届ければ問題なさそうですし(?).しっかしクレジットカードって便利なんですが根本的にそのシステムに欠陥があるような気がするのは私だけでしょうか.
話を戻しますと,カード番号を伝えて認証された直後に,メールが送られてきました.レジストリへの登録用ファイルが添付されていました.拡張子は「reg」です.保存してダブルクリックすると,自動的にレジストリにキーが登録されて晴れて正規ユーザーになれます.
結局,当時の為替レートで日本円にして12,000円程度で買えたことになります.日本の代理店で買うと,アカデミックダウンロード版はこちらの通り19,000円もしてしまいます.
アカデミックでなくとも,ダウンロード版の比較で,アメリカなら$299程度(3万円ちょっと)なのに,日本代理店だと45,000円でしょう.今の時代,中間マージンを日本代理店に払う必要はないような気がしますがいかがでしょう.
英語があまり得意でない方も,購入段階さえ乗り越えれば,後は設定情報なんかはネット上に日本語版が散在しているわけですから,ちょっとだけ頑張ってみても良さそうな気はします.企業ユーザーなら代理店で買っておいた方が後々のために良いのかもしれませんが,個人ユーザーであれば,とにかく安く買えるものは安く買うのが得でしょう.
最近,ちょっとVMwareで遊んでます.現在,かつてデスクトップ機として活躍してくれたMebius君は現在はホームサーバとして活躍してくれています.LASER5 Linux 6.2 で,サーバとして必要なソフトをインストールし,Web,namazu,samba,IPマスカレード,Gatewary,プロクシ,ローカルDNS,DHCP,FTPなどなど,様々なサービスを安定して運用してくれています.デスクトップ機であるThinkpadのバックアップサーバでもあります.
というのも,寮では常時接続環境なのです.月5,000で,IPアドレスもプロバイダのプライベートアドレスしかもらえませんが,常時接続であるのは嬉しい限りです.ただ,いわゆる「ベストエフォート型」で,大元の回線がOCNの安いヤツで128kのようですから,寮の皆さんがアクセスしだす夜の10時頃は,非常に遅くなります.というわけで,プロクシサーバとして活躍してもらっています.よく行くサイトって大体決まってますから,画像を読みに行かなくなって快適です.
MebiusにはLinuxでも既に定評のあるカーネル2.2系列をインストールし,Thinkpadで動くVMwareではちょっと冒険気味のOSを走らせて遊んでいるわけです.
諸般の事情から,LANカードを,PCMCIA準拠のPlanex Communication 3600-T から カードバス準拠のCorega FEther CB-TXLに変更したのですが,これがVMwareに悪影響を与えてしまっていました.結論から言いますと,ネットワークカードを交換したら,VMwareは面倒なことになるということです.どのような症状かと言いますと,ネットワークのブリッジがうまくできなくなってしまっていたのです.VMwareからOSを起動しようとするたびに「VMnet0はうまく動いてないようだから,ネットワークは使えないよ」と警告が出ていました.
VMware自体を再インストールすれば直るだろうと考えてやってみたのですが,ダメでした.インストール時のログがVMwareのディレクトリに残っていて,それを目で追っていったのですが,よく記憶していませんが,意訳すると「ネットワークのブリッジが既に設定されているから,その設定は省略する」という記述がありました.VMwareのネットワークブリッジ機能は,Windows NT(2000)の「サーバ」として働いているようです.その証拠に,正常にインストールされている場合,Windows2000の「コントロールパネル→管理ツール→サービス」と進むと,サービスの中には,「VMnet Bridge (for VMnet0)」という項目が出来ていて,ブリッジが出来ているときはそのサービスが走っているはずです.このサービスの設定自体は興味がないので省略しますが,VMwareをアンインストールしてもまだ「設定は済んでいる」という記憶がどこかに残っているから新規にインストールしても回復しないのです.
アンインストールしても記憶がどこかに残っているとすれば,その場所はホストOS(この場合ThinkpadのWindows2000)のレジストリの可能性が極めて高いということで,レジストリを調査しました.具体的には,regedit.exeを起動し,ウィンドウ上で Ctrl + F(検索)窓を出して,キーワードを「vmware」として検索しました.すると,アンインストールしたにも関わらず,VMware関連のキーがたくさんあるある(!).というわけで,F3キーを押しまくって(F3は次の検索対象に飛んでくれます)片っ端からVMwareと名の付くキーを消しまくりました.そのキーの中には,きちんと「前のカードに対する設定の記録」が含まれており,これが存在するもんですから現在のカードに対する設定がなされなかったわけです.
というわけで,これを消せば大丈夫でしょう.実際,消した後にVMwareをインストールすると,何もなかったようにきちんとネットワークブリッジを行ってくれました.めでたしめでたし.
会社に行ってる間や寝ている間に,各サイトからOSキットのフリー版をMebiusに落として,そこからVMwareにインストールします.やってみたのは,
●Windows98
Windows98に関しては何も問題なくインストールできました.vmware-toolsさえインストールしてやれば,1024x768ピクセル表示もできてしまいます.何と言っても,Windows98はDOSとして役に立ちますので,これは重宝でしょう.バーチャルディスクを600MB程割り当ててますが,この程度でもネットワーク共有を行えば十分遊べます.ネットワークはブリッジモードで,現在はMebiusがDHCPサーバとして機能していますので,ネットワーク的にはホストOS(ThinkpadのWindows2000)とVMware内のWindows98が対等な階層にあります.よってWindowsネットワークによる共有も簡単です.
●RedHat Linux 7.1
RedHat7.1はカーネルが2.4系に移行していますので,VMwareも2.0.4にバージョンアップしなければなりませんでした.上書きインストールでOKです.インストールは同じようにFTPインストールです.Xの設定は適当に済ませ,vmware-toolsのインストールを行えば,特につまずくことはありませんでした.それにしても,VMwareないでのマウスポインタの反応は鈍いですね(苦笑).画像の描画のみがホストOSに依存しているみたいですからしょうがないですね.グラフィック以外の例えば計算などの速度は,ホストOSと変わらないのがVMwareの特徴のようですね.
こちらもネットワーク的にはブリッジしておりまして,ホストと同じ階層にあります.Mebiusで走っているLinuxとの組み合わせで,いろいろと実験して遊ぼうかと思っています.実際的な運用の観点からは,IPマスカレード関連がカーネル2.2系と大きく変わっているようですので,VMwareでいろいろと実験して学んでみようかと思っています.枯れてきたら実際にサーバとして稼働させてもいいかもしれませんね.
●Free BSD 4.3
お次は,Free BSD 4.3 です.私はこれまでBSD系には触ったことがなかったのですが,せっかくVMwareがあるのだからちょっと手を出してみようと企みました.基本的にはLinuxと変わらないのですが,細かい部分では相当に異なっているようですね.特にgnomeがデフォルトでないのはビジュアル的に大きな相違です.gnomeはLinuxが発祥と言っても良いくらいですから,Free BSD 用に日本語化されていなくても文句は言えませんね(?).
私が慣れていないせいか,インストールにもLinuxのようには簡単に行きませんでした.熟練者には親切なインストーラですが,私のような初めての人間には,どのキットをインストールすべきかよくわかりませんでした.とりあえず「標準」とある項目を選択して突き進み,Xはインストールしませんでした.これは後からvmware-toolsをインストールすれば良いのです.
ただ,Free BSD 4.3では一発でvmware-toolsをインストールできませんでした.これは4.3の仕様変更に伴うものなのかと最初は考えたのですが,どうもインストーラのバグ臭です.
/tmp ディレクトリにどういう理由でXF86Configを一旦コピーしたいのかはしりませんが,本来は/tmpディレクトリにコピー(もしくは生成)されているはずの「XF86Config.dist」というファイルがインストール中に存在せず,途中でインストールスクリプトが中断してしまいます.No such file or directory とかいってシステムから怒られても,ユーザーの責任ではないような気がしますが (^^;.
というわけで,install.pl の中身を覗いてみたのですが,どうも/tmp ディレクトリに先ほど紹介した「XF86Config.dist」というファイルがコピー・生成されるような記述がないのです.
結局私はどうやって解決したかと申しますと,vmware-toolsを展開したディレクトリの中に「XF86Config.dist」というファイルがあったものですから,「こいつが/tmp の下にあればいいんだろう」と予測して手動でコピーし,もう一度インストールしてやったら,あっさり成功しました.
こうやって成功した直後に気付きましたが,「/tmp 以下にvmware-toolsを解凍してあると仮定してスクリプトが書かれていたのではないか」ということです.探してはいませんが,恐らくそんなことがどこかに書いてあるのでしょう.私は/root 以下に解凍しましたからね.....でも,今READMEを読んでみても,そんなことは書いておらず,ただ./install.pl を実行しろと書いてあるだけですが (^^;.
しっかしおかしな話で,この「XF86Config.dist」を手動でコピー以外は手を加えないでうまく行っているわけです.やっぱりスクリプトのバグでしょう(ということにしておきましょう).
私のキットの選び方が悪かったのか,UNIXの大昔のウィンドウマネージャであるTWMが起動しています.gnomeをインストールしてもマネージャは今のところTWMです.これ,ウィンドウメーカーなんかに変更したいですね.ただ,FreeBSDのデスクトップ環境にはあまり興味はなく,ネットワーク関連のLinuxとの相違なんかを調べたいだけです.
Free BSD の方は,「Host Only」モードでネットワーク的にホストOSの下に置き,超ローカルWebサーバ(?)として運用して遊んでみようかなと考えております.
●本体について
基本的に,総合的に,いい感じです.ファンが内蔵されていてうるさいかと思いきや,無音に近く,ハードディスクの音より小さいです.画面は小さいものの視認性は良好です.CPUも十分速く,メモリ192MBと併せて快適さに貢献してくれます.ただ,これでもVMwareとPhotoshopを同時に使うのは辛いですね(それはやる方が悪い).以前使っていたMebiusより壊れにくそうなのがいいです(?).分厚いバッテリーもそんなに気になりません. 「Ctrl」キーと「Caps」キーは当然入れ替えていい感じです.「Enter」キーの位置もいい感じですが....
私にとってかなり手痛い点は,「半角/全角」キーが「無変換」キーと「左Alt」キーの間に入り込んでいることです.このキーは本来,フルキーボードだと「Tab」キーの真上にあるもので,私はこれを「Esc」キーと入れ替えて使っていました.私の打鍵はEscを多用します.日本語入力でミスタッチしたらEsc,変なウインドウを立ち上げたらEsc....知らない間にEscは生命線で,Tabの上にあるのが自然な状態なのです.左手の小指が頻繁に飛んでいきます.
私はフルキーボード派で,自宅などで使う際は外部フルキーボードを必ず接続して打鍵します.ところがこのThinkpadの位置ですと入れ替えたとしても非常に押しにくいです.入れ替えない状態だと「1」キーの上で,左手の小指が自然に飛んでいく位置ではありません.困った困った.日本語入力(ATOK)だけなら,Ctrl + { でEscの代わりになるのですが,その他がなぁ....たったひとつのキー配置が違うだけで,こんなに苦労するとは思いませんでした.指癖は恐ろしいものです.
あと,USB端子が1つだけなのと,LANケーブルを接続するメスコネクタがついているのにLANカードが内蔵でないのはちょっとなぁ.USB端子はやっぱり2個欲しいです.LANカード内蔵でないのにコネクタだけあるのはみっともないです.コスト削減のしわ寄せでしょうね.PCカード用のスロットがひとつなのは,私の使い方だと問題ありませんが,もしCD-ROMドライブなんかを接続しようとすると,LANカードを抜いてPCカードスロットを空けるか,外部マウスを外してUSBポートを空けなければなりません.こう考えるとちょっと辛いかもしれませんが,CD-ROMは使わないのだ!
●Windowsについて
まず,Windows Me は一応残してあるものの,購入してからそんなに画面を見てません.ネットワークカードを使うためだけに存在しただけの遺物になるのでしょうか.ただ,DOS系列のWindowsはやはり必要なんですよ.古くてマニアックで責任の所在がわからないようなソフトの中には,DOS系Windowsでしか走ってくれないものがかなりあります.ほとんどはNT系列でも動くんですけど.....というわけで,保険です.
VMwareを入れたんだから,Windows2000上でVMwareを走らせてゲストOSとしてWindows Me を走らせたらどうなん? というのもごもっともなのですが,上のような事情もありますし,例えばゲームのようにハードにびったりと依存しているようなアプリをVMware上のWindows Me で動かせるとは思えません.保険はとことん安全でないと保険になりません.
やはり時代はWindows2000でしょう.絶賛しておきます.とにかく,多少の投資をしてでもWindows2000に乗り換えましょう.OSが落ちないという,実は当然の機能(?)がようやく実現されています.NT4.0 + SP6 以上の安定性です.素晴らしい.細かいところもよくできています.PCを多用している方なら多少の投資をしても,DOS系Windowsの不安定さによる物理的時間的損害と精神的疲弊を考慮すれば一ヶ月ほどで回収できることでしょう.Windows XP が出てもしばらくWindows2000を使い続ける予定です.ようやく安定した使いやすい環境が手に入ったのですから,易々と他の環境に移る気はしません.
Microsoftをほめるのは多少違和感がありますが,Windows2000は本当に素晴らしい.素晴らしいったら素晴らしい.いいもんはいい,ですね.Visual Studio などの開発ツールと,NT系列のOSは素晴らしいのですが,他の製品はちょっとねぇ.....Windows2000も,サーバーの方は運用はおろか触ったことも稼働しているのを見たこともないので何ともいえません.しかしクライアント用のWindows2000Professionalは,総合的にLinuxを凌いでいるのではないでしょうか.サーバとして構築しても,安定性においてLinuxに劣るとは思えません.ただ,コマーシャリズムが発祥ですから,ポートの接続数に制限をかけて「これ以上やるならサーバでやれ!」という態度は,やっぱりMicrosoftだなぁと思ってしまいます(苦笑).
●VMware + Linux on Windows2000 について
マジカル!革命的!効率的!
大学院時代にはLinuxともかなりおつきあいして,アドミニストレーターやプログラマとして結構なお給金もいただきましたが,もしその頃にこの環境があれば,効率は格段に上がっていたことでしょう.
これから先はホビーとしてLinuxと付き合っていこうかと思っていますが,VMwareはオモチャとして非常に面白いソフトでしょう.現時点では試用版ですが,必ず買います.これは素晴らしい.
しっかし信じられないですね.Windows2000の上で,Linuxがそのまま走ってるんですよ.凄い技術力ですね.IBM AS/400 が備えているような技術を,PCにオプティマイズしてスケールダウンしたという感じでしょうか.
いい時代ですね.
●総合的に
良い買い物となりました.このマシンと環境には長く付き合っていけそうです.いままでMebiusのコミュニティに属しておりましたが,Thinkpadのコミュニティにもちょっと顔を出してみようかと企んでおります.
それではごきげんよう!